げこげこげこげー。

新しく住み始めたこの家は、周りが田んぼだらけの所為か、カエルの鳴き声がすさまじい。
別にカエルが嫌いなわけではない（どちらかと言うと、大好きだ）が、
この鳴き声を聞くと家に来たばかりのことを思い出して、ちょっとブルーになる。

初めて来たとき、駐車場のコンクリがまだ乾いていなかったので、とりあえず車を家の前に停め、一歩踏み出すと、
そこにはおびただしい数のカエルがいた。

つい最近、カエルになったばかりなのか、ちょっとばかし小柄なアマガエルが20〜30匹。

一瞬、硬直した有間だが、すぐに気を取り直し、
『やっぱ、駐車場に停めなくて良かった。あやうく、大虐殺するとこだった』
と、また一歩踏み出したが。

・・・・・・アレ？

カエルを踏まぬよう歩いてはいるものの、普通だったら逃げていくはすのカエル。
なぜか、ぴくりとも動かない。

・・・・・・まさか・・・。

後から聞いた話だが、ここのコンクリ、できたてのころは、強アルカリを示すそうな。
強アルカリ・・・・小さな生物にとっては、毒以外のなにものでもない。

新しい家にきて有間が、まず、やったこと。
それは、『つい最近カエルのなったばかりの小柄なアマガエル20〜30匹』を
駐車場のコンクリからひっぺはがし、洗い流すことだった・・・。(T_T)

前の家は、海が近かった所為か、
花壇をカニが横切ったり、
寝てると布団の上をフナムシが走ったりして、
それはそれで、嫌だったが、
新しい家の初日の思い出が、コレになるのかと思うと、ちょっと切ない有間でした。